春に咲き誇ってくれたバラ達ですが、冬は地味な剪定作業の季節です(汗)
(地味なバックヤードの話ばかりなので、冒頭だけでも昨年のきれいな開花シーズンの写真を)
今回は剪定作業で出た大量の枝に何年も悩んだ末、なんとか再利用するまでのお話です。
特に大型のつるバラは剪定作業(と壁への誘引作業)の大変さもさることながら、古い枝から新しい枝に更新していく際に大量の剪定枝が出てしまいます。
当院では落ち葉も花壇内に循環させて再利用していますし、雑草はコンポストに入れて土に返しています。しかし固い樹皮の剪定枝はそうもいきません。
もう野焼きをする時代では無くなってきていますので、ここ数年は大量の枝をトラックで業者さんに回収していただいていたのですが、「なんとか再利用できないかな」と悩んできました。
そこで昨年からガーデンシュレッダーによるチップ化を始めました。
枝を剪定後、さらに機械が細断しやすいように加工してから、慎重にシュレッダーに投入します。
そして完成したのがこちらのチップ!
チップは雑草除けの他、土中の水分が夏場の日差しで急に暖められたり、冬場の寒さで凍土化することを防ぐなど土中環境の急激な温度変化から植物たちを守ってくれます。
正直、捨てるよりも圧倒的に手間がかかるのですが、そもそもリサイクルとは手間のかかる工程だと思いますし、
「自然の物を、自然に帰す」その循環を楽しむこともまた園芸の醍醐味だと思います。
イギリスをはじめとした園芸先進国では、このような考え方が浸透していて、「Reduce, Reuse, Recycle」というスローガンが有名ですね。
私は特にエコロジストではありませんが、せめて当院の庭だけでもこうした循環ができて、その中で育った草花が来院される飼い主様や動物達を癒すことができれば、とっても素敵な事だなぁと思っています。