空気が乾燥し、気温の乱高下が激しい日が続いています。
今冬は、新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されており、
これまでにない規模で感染が拡大し、医療がひっ迫する可能性があります。
感染対策・予防に気が抜けない日々が続きますね。
「予防」というと「ワクチン」が思いつく方も多いと思います。
その中でもインフルエンザワクチンは鶏卵を使用して製造されている事をご存じでしょうか。
卵に小さな穴をあけて、インフルエンザウイルスを入れて増やし、感染力をなくして作っています。
1~2個の卵から作られるワクチンは1人分。製造工程全体で6ヶ月を要します。
鶏は私たちの食生活を支えるだけでなく、感染症からも守ってくれているのです。
そこで疑問が生まれます。
「一体どれくらいの鶏が私たちの生活を支えているのか」
日本国内で飼育されている鶏(採卵鶏・ブロイラー)は約3億2000万羽に上ります。
日本の人口が約1億2500万人ですから、単純計算で1人あたり、約3羽の鶏に支えられている計算になります。
(さらに輸入されている鶏肉を考えると、それ以上でしょうか)
先日、世界の人口が80億人を超えたと国連人口基金(UNFPA)が発表しました。
爆発的な人類の増加は、格差や不平等を生み、環境問題・食料問題・感染症問題など、様々な問題を生み出しています。
人口の増加や環境問題により、世界の食料安定供給は今後さらに困難になっていく事が予想されます。
食卓に毎日美味しい食事が並ぶ。それは決して当たり前ではなく、数えきれない多くの動物たちの命の上に成り立っているという事を、私たちは決して忘れてはならないのです。