トロッコ動物病院にかかってきた1本の電話。
「子供がインフルエンザにかかってしまって、犬にうつってしまうのではないかと
心配しています。先生に聞いてほしいというので連絡しました。大丈夫でしょうか」
高熱と闘っているにも関わらず、愛犬の事を心配するとても優しい子なのだと思い
心が温かくなりました。
結論ですが、一般的に人間のインフルエンザは犬猫にはうつりません。
ですがフェレットの飼い主さんは注意が必要です。
フェレットは人のインフルエンザに感染するからです。
(フェレットは人のインフルエンザの良いモデルとされ、新しい抗インフルエンザ薬の開発のために利用されます)
◆フェレットのインフルエンザ
原因:ヒトインフルエンザウイルスのうち、数種類がフェレットにも感染します
感染経路:感染した人間(飼い主)や他のフェレットから感染します
症状:短い潜伏期の後、高熱・くしゃみ・流涙・膿性粘液の鼻汁
※重症例や新生仔では死亡することもあります
治療:対症療法の他、人のインフルエンザ薬(Relenzaなど)を使用するケースも
ウイルスは低温と乾燥が大好きです。
(ウイルスと温度・湿度の関係についての有名な論文です http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2134455/)
加湿器を置くなどして部屋の湿度には十分注意をしてください。
朝夕寒さが厳しくなる季節。インフルエンザのニュースも耳にする今日この頃です。
しっかりとした体調管理を行い、元気に過ごしたいものですね★